動きという演技

 喰いタン、電王、オーズを見ていないと意味不明の文章を書く。

 前エントリー、「六の方の、踊る人というよりも動く人、という見解」の補足的に。
 実は、今年の4月15日放映の「しゃべくり007」で、六の方が出演者の一人に技をかけるスピードの早さを見て、同様な感想を私も持っていた。何故そう思ったかというと、某グループ内で踊っている時のスピードから想定していた早さよりも、動きが早かったから。六の方が踊りが下手という意味ではなく、六の方自身の中で比較すると、踊る動きよりも格闘の動きの方が、容易い動きになっているのだろうなと推測される映像だった。

 野田涼介の話題が出たので、これも少し。野田涼介の動きと良太郎の動きも似た印象を持っている。”たるたる”とか”とたとた”とかいう効果音がつきそうな動きが。電王の41話で侑斗と良太郎が遊園地を回りながら話しているとき、ぐるぐる回るコーヒーカップの上に飛び乗ってそこでバランスをとる良太郎の動きなんか正にそれで。
 六の方もそうだが、その人にとって動きやすい種類でも幅があると思う。電王当時の佐藤さんは、脱力の効いた良太郎から、有る程度の力強さが必要になるモモタロスの動きまで様になった、かなり幅が広い動きをこなしていたと思う。
 話は飛ぶが、モモタロスのパーソナリテを演じるのは役者さんにとっては、案外楽なのではないかと思う。特徴がもの凄くはっきりしているので。仮面ライダーシリーズの何作かの映画で良太郎以外に取り付く?モモタロスを見たが、佐藤さん以外の役者さんでもそれなりに性格的な部分は雰囲気があった。
 小学生のコタロウにモモタロスが取り付いたときも、それなりにモモタロスという雰囲気があった。が、逆にそのコタロウは、良太郎の”たるたる”とか”とたとた”という感じの動きは全く再現できていなかった(多分撮影中にそういう演技指示も受けなかったのだろう)。なので、私の中で「コタロウは良太郎ではない」、という強い認識が植え付けられた。
 コタロウを演じた小学生のように、子供は潜在能力は高いが未だ未発達な部分があり「動十分心、身七分身」というようなことが出来ず、どこかに必死さ一生懸命さがにじみ出てしまう時が多いので、子供の踊りとかを見るのは私はあまり好まない。私はたまに四の方の踊りの動きを「ワイルドな女の子のような動き」と表現するが、その言葉の中には”必死さ一生懸命さ”は含めていない。
 2000年コンサート当時の四の方ならもしかしたら良太郎の動きとモモタロスの動きを両立できるかもしれないが、2002年のコンサート以降(2009年コンサートは除く)の四の方ではモモタロスの動きは出来ないような印象を個人的に持っている。
 更に主観的な印象だが、今年7月にTV放映された「るろうに剣心」の動きを見た感じだと、現在では佐藤さんはあの良太郎の動きは出てこないと思う。能力的に落ちたというのではなく、筋力が強くなった分、当時と同じレベルで上手く脱力してもあの”たるたる”とか”とたとた”というくたっとした感じは出てこないような気がする。

 オーズの主演の二人。映司役の秀君(←名字の読みをいつも迷うので名前呼びで)の動きのタイプは、あえて言えば六の方寄り、強い動きが得意なタイプ。そういえば、今年7月だったかにNHKで組まれた佐藤さんについての「裸にしたい男」が最近再放送された。前回の放映時、確か歌と踊りの練習を所属事務所関係で練習している場面で、後輩で仮面ライダー役の人を佐藤さんが紹介していたなと思いだし、あれはもしかして秀君かもと思い、今回は録画を残した。で見直したらそうだった。小林靖子さんがらみで見た2作品の主役が並んでいた。少し感慨が。
 アンク役の三浦さんは、四の方や佐藤さんと同じでスピード感や身軽な感じが得意なタイプかと。身長にはバラツキがあるが、三人とも身軽に動くのに向く体型をしていると思う。次回の「るろうに剣心」に三浦さんはほうき頭?の敵役で出るらしい(また変な髪型?)。
 アンクもモモタロスに取り付かれた。でも、モモタロスの動きにはなりきらず、身体的な適正がなかったと思う。身軽な鳥をずっと演じてきたから、特に真逆なモモタロスは無理そう。因みに性格は十分モモタロスだった。モモタロスとして笑っているシーンを見たとき、「ぎゃー、アンクが壊れた!」と心の底から思ったものです。

 役者を覚える気がない私が、珍しく覚えた人間が何となくそろう機会は珍しい事なので書いた文章。